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政治関連・社会問題などについて書いてゆきます!

一審 最終弁論要旨

秋田小1児童殺害事件−92
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毎日、藤里町の記事で申し訳ございません。

【秋田魁新報】から、一審・秋田地裁での裁判の
弁護側最終弁論と
検察側論告求刑の
要旨が配信されてきましたので引用して掲載します。

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弁護側最終弁論要旨 藤里連続児童殺害
                  2008/01/26 09:50 更新
URL: http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20080126c
 藤里町連続児童殺害事件・弁護側最終弁論の要旨は次の通り。

 【彩香ちゃん事件】

 誤って橋から落下させたもので殺意はなかった。過失致死罪は成立しても、殺人罪は成立しない。自白調書には任意性、信用性が欠如している。物的証拠はなく、事件を立証するには被告の自白を得るしかない状況だった。

 被告は長時間の過酷な取り調べを2カ月間にわたって受け、心身が休まる時間がなかった。重大事件であるとしても異常で、人間の耐えられる限界を超えていた。被告が休憩を申し入れても一蹴(いっしゅう)され、体調への配慮はほとんどなかった。

 警察官や検察官に殺意自白を誘導され、「今さら否定しても無駄だ」「悪い情状は入れないから」などと言われた。自白調書は任意性に欠け、事実認定から排除すべきだ。不当な誘導によって署名したことがはっきりしている。

 被告は彩香ちゃん事件の後、記憶をなくした。橋から転落したのは予期せぬ出来事で、驚いた。救助しなかったのは記憶を失っていたからだ。転落は不慮の事故と考えるのが最も整合性がある。

 彩香ちゃんを殺害する動機は存在しない。ネグレクト(育児放棄)していたという近くの住民の証言は誇張。ネグレクトとは程遠い。被告の養育状況は平均的な母親より不良ではあったが、暴力を振るったのを見た人物はまったくいない。彩香ちゃんが栄養失調になったこともない。

 養育状況などを振り返ると、死を願っていたとの検察側の主張は根拠を欠いている。彩香ちゃんが橋の上で急に体をひねった際、こわくなって手で反射的に振り払い、落ちてしまったのが真相だ。無意識的な行動によるものであり、殺人罪は成立しない。

 【豪憲君事件】

 被告は彩香ちゃんを亡くして異常な精神状態にあった。犯行は下校時間という周囲の目に付きやすいときに行われた。突発的、衝動的な犯行であり、まったく計画性はなかった。仮に計画性があれば、遺体を発見されやすい場所に遺棄するわけがない。凶器の腰ひもと軍手をそれぞれ別の場所に置いていたのも不自然。検察側は被告が彩香ちゃんの遺品を同級生にあげようと接触したり、誘拐できる子どもを物色していた点を指摘するが、すぐ顔が知れてしまう。彩香ちゃんの死について自分に向けられた疑いをそらすための犯行でもない。

 起訴前の精神鑑定医が指摘するように、被告は犯行時、「精神的視野狭窄(きょうさく)」にあり、自宅前を通りかかった豪憲君を見て突発的に犯行に及んだ。公判と並行して行われた精神鑑定の担当医は「責任能力の減弱は認められない」としたが、(異常な精神状態の下では)被告が行動を制御できたかは分からない。

 【情状】

 豪憲君事件に計画性はなく、凶器も殺傷能力の高い刃物を使ったものではない。被告なりに反省し、公判でも遺族に謝罪している。

 精神鑑定医に提出した日記の中にある遺族への暴言は誠に遺憾だが、鑑定医に何でも書くように言われて書いたもので、一時的に反省心が崩れたものにすぎなない。被告は遺族の心情を聞いて自ら死刑を求め、心の底から反省している。豪憲君事件が起きた背景には、警察の捜査の怠慢もあった。

 被告は幼少期から父の暴力を受け、学校ではいじめにあった。高校卒業後の職場での勤務態度に問題はなく、父の介護をするなど人の役に立つことに喜びを感じる人間だ。反社会的存在ではない。

 精神的な病に慢性的に苦しみ、通院治療を続け、職場をやめてから本件犯行時まで改善しなかった。被告の人格障害と犯行に密接な関係があったことは否定できない。

 被告は「生きている限り償いの方法を考え続ける」と述べており、更生の可能性は決して失われていない。母や弟は被告を監督することを誓っている。被告にとって有利な事情をしん酌し、有期の懲役刑を処するのが相当だ。

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検察側論告求刑要旨 藤里連続児童殺害
                  2008/01/26 09:42 更新
URL: http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20080126b
 秋田地裁で25日開かれた藤里町の連続児童殺害事件公判で、検察官が読み上げた畠山鈴香被告(34)に対する論告要旨は次の通り。

 【犯行の全体像】

 本件は、自己中心的で攻撃的な性格傾向の被告が、実子の彩香ちゃんに対し根深い嫌悪感を抱き続けた中で、自分の性格に起因する人間関係の破たんなどから募らせた不満を振り向け、彩香ちゃんへのいらだちや嫌悪の念を極限まで募らせて殺害。隠ぺい工作のため、自分が殺害していないかのように装い警察やマスコミ、住民などに事件性を訴えたが、周囲は期待した通りの好意的な対応をしなかった。八つ当たり的な怒りや憎悪を募らせた上、自分に捜査が及ぶのではないかとの危ぐ感も持ったため、社会に小児殺人の脅威を与えて復讐(ふくしゅう)心を満たし、彩香ちゃん殺害の疑いをそらそうと考え豪憲君を殺害、遺体を遺棄した。

 身勝手な犯行を繰り返した動機に酌量の余地はなく、冷酷非道で残虐。確定的殺意を持って2人の小学生を殺害したのは鬼畜の所業だ。特に豪憲君殺害については、か弱い存在であれば誰でもよかったという凶悪な殺人だ。

 結果は重大、悲惨で、2人の被害者は何の落ち度もないのに貴い命を奪われた。遺族の処罰感情は厳しく、極刑を望んでいる。

 被告は各犯行後も、積極的に罪証隠滅工作を重ねている上、現在も彩香ちゃん殺害については否認し、豪憲君についても計画性などを否認。反省はみられない。

 犯行は被告の異常ともいえる反社会的な人格性向に根ざしており、真摯(しんし)な反省は期待できず、矯正は不可能と言わざるを得ない。

 【彩香ちゃん殺害】

 被告が意識下に常に抱き続けていた殺意が顕在化したにすぎず、突発的、偶発的犯行ではない。酌むべき事情は認められない。

 彩香ちゃんの心情を思いはかると、突然に鬼のようになった被告に恐れおののき、命令に従って橋の欄干に登り、それでも被告を信じて助けを求めてすがりつこうとしたにもかかわらず、その期待を裏切られた。哀れというほかない。

 被告は犯行後に彩香ちゃんを助けようとせず直ちにその場を立ち去り、彩香ちゃんを捜していたかのように装うなど、巧妙で卑劣な隠ぺい工作をしている。冷酷な人間性の発露で、極めて劣悪だ。

 【豪憲君殺害】

 被告は小児殺人の脅威を与えることで社会に対する復讐心を満たし、彩香ちゃん殺害について向けられた疑いの目をそらそうとの意図から豪憲君を殺害し、遺体を遺棄した。自己保身のためには他人の生命など顧みない身勝手極まる動機は、人間とは思われず、酌量の余地は皆無だ。

 被告はたまたま1人で帰宅する豪憲君を選び自宅に誘い入れると、用意周到に軍手をはめ、あらかじめ準備していた腰ひもを首に巻きつけ、満身の力で左右に引くなど冷静に犯行を敢行した。殺意は極めて強固で冷酷無比だ。

 豪憲君は遊び友達の母親である被告から突然に首を絞められ、恐怖と苦しみの中で七歳の短い生涯を終えさせられた。結果は重大だ。

 遺族の悲しみ、苦しみ、激しい怒りの心情は誰もが共感することができる。この被害感情こそ、量刑を決める上で重要視すべきものだ。

 【反省の態度】

 被告は捜査、公判を通じ公訴事実を否認し、不自然で不合理な弁解を重ねている。彩香ちゃん殺害についての自責の念や反省心がないことは、犯行後の隠ぺい工作からも明らか。豪憲君についても遺族に対し悔やみの手紙を渡すなどしているのは、遺族を愚弄(ぐろう)し心情を踏みにじる態度で、極めて悪質だ。

 被告の日記には「(豪憲君の両親が)何でそんなに怒っているのか分からない。まだ2人も子どもがいるじゃない」などと心無い言葉が記されており、反省がみられないことは明らかだ。

 被告に反省を期待することはできないし、矯正が可能とは思われない。むしろ、再び弱者を対象とした八つ当たり的な凶悪犯罪を繰り返す恐れは極めて大きい。

 【地域・社会へ与えた影響】

 地域住民の多くが不安障害などを抱えカウンセリングを受けるなどしている。子どもたちの多くは、1人でトイレや風呂に行くことができない。さらに、逮捕前から被告が連日マスコミに登場し注目を集め、不安をあおった。地域社会を震え上がらせたばかりでなく、日本社会全体にも深刻な不安を与えた。

 【求刑】

 被告は冷酷な方法で彩香ちゃんを殺害し、隠ぺい工作をする中で、たまたま通り掛かっただけの豪憲君を殺害した。犯行は悪質で、結果も極めて重大だ。幼い命を相次いで奪った犯行は、冷酷、残虐で非人間的所業といわざるを得ない。被告に有利な諸情状をみても、極刑をもって臨む以外にない。


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秋田小1児童殺害事件−92

【連載第1回目から読む】 「“任意”で16時間の取調べで“自供”?」    
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