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諫早湾干拓訴訟で不当判決! 高裁は国の下請け機関か?

2018年7月31日(火)

諫早湾干拓訴訟に関して今朝の西日本新聞紙面より!

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諫干開門命令「無効」 司法判断のねじれ解消 
国側逆転勝訴、漁業権は消滅
西日本新聞 ー 2018年07月31日 06時00分
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/437324

馬奈木昭雄弁護団長(左)の説明を厳しい表情で聞く漁業関係者たち=30日午後3時48分、福岡市中央区

 国営諫早湾干拓事業(長崎県諫早市)の潮受け堤防排水門の開門を強制しないよう国が求めた請求異議訴訟の控訴審判決で、福岡高裁(西井和徒裁判長)は30日、国の請求を退けた一審佐賀地裁判決を取り消し、開門を命じた福岡高裁確定判決(2010年12月)を無効とする判断をした。今回の判決が確定すれば、異なる司法判断が並立したねじれ状態は「非開門」で統一されることになり、漁業者側が求めてきた開門の実現は一層困難になる。漁業者側は上告する方針。

 高裁は、国が併せて申し立てていた制裁金(1日90万円)の支払い停止も認め、支払い済みの制裁金12億330万円(10日現在)の全額を「無効」と判断した。国は今後、漁業者側に返還を求めるとみられる。

 今回の訴訟は、国が確定判決後の「事情の変化」を理由に異議を申し立てた。西井裁判長は「漁業者の共同漁業権は13年8月の有効期限の経過で消滅し、開門を求める権利も失われた」として国の主張を認めた。

 漁業権は再取得されており、漁業者側は「漁業権は継続が前提。再取得した権利は確定判決時の権利と同一だ」と主張したが、西井裁判長は「前後の権利は法的に同一とは評価できない」と退けた。

 国側は「漁獲量が回復傾向にある」「制裁金で漁業被害は補償された」とも主張。漁業者側は「漁業被害は続いている」「制裁金はペナルティーであって補償ではない」と反論していたが、判決は「判断するまでもない」として検討もしなかった。

 一連の訴訟では、開門判決が確定した一方で、開門を禁じた長崎地裁決定などがあり、国は相反する法的義務を負っていた。請求異議訴訟で高裁は3月、開門せず国の100億円基金で総合的な解決を図る和解案を提示。漁業者側は「開門も含めて協議すべきだ」として拒否し、協議は決裂していた。

 国営諫早湾干拓事業 農地確保と低地の高潮対策を目的に、有明海西部の諫早湾を全長7キロの潮受け堤防で閉め切り、672ヘクタールの干拓農地と、農業用水を供給する調整池2600ヘクタールを整備した。総事業費は2530億円。1989年に着工、2008年に営農開始。昨年4月現在、約40の個人・法人が農業を営む。潮受け堤防の南北2カ所に排水門があり、随時有明海に排水して調整池の水位を一定に保っている。1997年の閉め切り後、ノリ色落ちやタイラギ不漁などの漁業被害が表面化。漁業者側は開門調査を要求、営農者らは塩害などの農業被害が出るとして反対している。

=2018/07/31付 西日本新聞朝刊=



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有明海再生の道筋なお見えず 諫干開門命令「無効」
西日本新聞 ー 2018年07月31日 06時00分
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/437322

 相反する司法判断に混迷を深めてきた諫早湾干拓事業を巡る開門問題。2010年に確定した開門命令を「無効化」した30日の福岡高裁判決を受け、一連の訴訟は大きな節目を迎えたが、問題の原点とも言える「有明海再生」への道筋は見通せないまま、置き去りになっている。

 福岡高裁は今年3月に示した和解案で開門の代替策として国が示していた有明海再生のための基金案を「現在の混迷、膠着(こうちゃく)した状況を打開する唯一の現実的な方策」と評価した。総額100億円を積み、有明海沿岸4県や漁業団体が組織をつくって種苗放流や有害生物の駆除などを支援する内容だった。

 ただ、確定判決に基づいて開門を求める漁業者側が和解に応じるはずもなく、基金案は宙に浮いていた。国は、沿岸4県の漁業団体の中で最後まで開門を目指していた佐賀県有明海漁協に対し、基金を受け入れなければ、海底耕運などの有明海再生事業も見直すと示唆。昨年4月の長崎地裁判決後に明確にした非開門方針を押し通した。振り回された関係者の徒労感は色濃い。

 そもそも16年度までに国が計387億円を投じてきた再生事業自体の評価は限定的だ。漁場環境改善の効果を疑問視する声が目立ち、事業で落ちるカネが、漁獲量減少にあえぐ漁業者の生活を支えている側面が強い。基金案は、この再生事業を「加速化」する内容にすぎず、抜本的な再生策につながるとは考えにくい。

 国は今後も基金による和解の方針を目指す方針だが、漁業者側が国や裁判所に抱く不信感も決定的になった。和解解決の機は当面見通せそうもない。

 潮受け堤防閉め切りから21年。国が今回の判決を盾に非開門方針を貫く以上は、今まで以上の覚悟を持って有明海再生と向き合い、成果を出さなければならない。国の責任は一層、大きくなった。

=2018/07/31付 西日本新聞朝刊=



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漁業権の継続性も否定 「現実無視」「国の言いなり」
漁業者憤りの声 諫干開門「無効」判決 [佐賀県]
西日本新聞 ー 2018年07月31日 06時00分

漁業権の継続性を否定した判決に納得がいかないと話す県有明海漁協大浦支所の弥永達郎運営委員長

 福岡高裁が国営諫早湾干拓事業(長崎県)の開門調査を命じた確定判決を事実上無効にする判決を出した30日、高裁が潮受け堤防の開門請求権を認めなかっただけでなく、漁業権の継続性を否定したことに漁業者から驚きや憤りの声が上がった。

 判決では、共同漁業権は10年で消滅すると漁業法に定められているとし、開門を請求した漁業者の共同漁業権は2013年8月末で消滅しており、請求権がなかったとした。更新後の共同漁業権は「(更新前の漁業権とは)別個の権利であって、法的な同一性を有するものではない」との判断を示した。

 これに対し太良町大浦の開門訴訟原告の一人、大鋸(おおが)武浩さん(48)は「敗訴は覚悟していたが、漁業権のとらえ方があまりにも現実からかけ離れている。海で暮らしを立てている漁業者の生存権を頭から否定した判決だ」と憤った。同じく原告の山上茂康さん(64)は「おかしか。裁判所が国の言うなりであきれる」。平方宣清さん(65)も「裁判が長期化すれば、途中で訴えの権利がなくなるということになる。納得できない」と訴えた。

 6季連続でタイラギが休漁となっている県有明海漁協大浦支所の弥永達郎運営委員長は「共同漁業権は途切れないよう事実上『自動更新』されてきた。漁業権が10年ごとに別ものになるなら、不漁も現状追認で補償もされなくなるのでは」と疑問を呈した。

 漁協の西南部5支所の意見集約をしてきた新有明支所の岩永強運営委員長も「子や孫に宝の海を引き継ぎたいという思いを無視した考え方。漁業者の暮らしを何と思っているのか」と語気を強めた。

 漁協本所で会見した徳永重昭組合長は、国が示した100億円基金案の実現性は乏しかったと指摘した上で「訴訟を通じて(漁業者の)権利を破棄するということに全力を注いだ気がする」。山口祥義知事は県庁で記者団に対し「さまざまな思いが交錯するような判決と思う。一言では答えられない。よく分析する」と述べるにとどめた。

=2018/07/31付 西日本新聞朝刊=



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