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詩詩織さん性的暴行訴訟 『犯人』山口敬之は逃げて欠席

2017年12月6日(水)

 【元TBS記者の山口敬之氏(51)から性的暴行を受けたとして、
ジャーナリスト伊藤詩織さん(28)が約1000万円の損害賠償を求めた
訴訟の第1回口頭弁論が5日、東京地裁(鈴木尚久裁判長)で行われた。】

 (日刊スポーツ: 2017年12月6日9時59分)

詩織さん性的暴行訴訟戦う「事実を述べ合う機会」
 日刊スポーツ - 2017年12月6日9時59分


有田芳生・参議院議員による質問 

   (ブラックボックスの質疑 12/5参院・法務委員会)

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日本では、なぜ性被害者の肩身が狭いのか
ジャーナリスト伊藤詩織氏に聞く

 週刊東洋経済 - 2017年12月03日
 中村 陽子 : 東洋経済 記者

 http://toyokeizai.net/articles/print/198775

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伊藤詩織さんと元TBS記者の裁判始まる
 空席を見つめた2分間、彼女は何を思ったか
 性暴力被害を訴えて…

 HuffPost - 2017年12月05日
 ハフポスト日本版 ニュースエディター:渡辺一樹





詩織さん性的暴行訴訟戦う「事実を述べ合う機会」
 日刊スポーツ【三須一紀、太田皐介】 - 2017年12月6日9時59分
 

 元TBS記者の山口敬之氏(51)から性的暴行を受けたとして、ジャーナリスト伊藤詩織さん(28)が約1000万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が5日、東京地裁(鈴木尚久裁判長)で行われた。山口氏側は出廷せず、答弁書で争う姿勢を示した。

 伊藤さんは閉廷後、取材に応じた。準強姦(ごうかん)容疑で警視庁に被害届を出したが16年7月、東京地検が不起訴処分に。その後、検察審査会に不服を申し立てたが今年9月、不起訴相当の決議を受けたことについて「ともに理由が分からなかったが今回、初めてオープンな形で事実を述べ合う機会」と、公判に臨む意義を述べた。被告不在には「目を見て意見を伺いたかったが、怖さもあった」と振り返った。

 夏ごろ見た映画で山口氏に似た男性が登場した際、過呼吸になるパニック発作が出た。今回は助言を受け、自身が好きな風景や、信頼できる人の写真を防衛策として持参し、出廷した。

 伊藤さん側は15年4月、就職相談のため都内で山口氏と飲食した後、記憶をなくし、ホテルで乱暴されたと訴えている。同6月、山口氏への逮捕状が発行されたが、逮捕直前に取り下げられた後、捜査員から「警視庁幹部の指示」と説明を受けたという。不起訴不当を訴えた今年5月、「デートレイプドラッグを混入されたと思っている」と語っていた。

 伊藤さんは「裁判所命令でしかいただけなかった証拠、ホテルの防犯カメラの動画もいただけると約束した。それを待っている」と公判に期待。一方、山口氏は性的暴行を否定している。【三須一紀、太田皐介】




日本では、なぜ性被害者の肩身が狭いのか
ジャーナリスト伊藤詩織氏に聞く

 週刊東洋経済 - 2017年12月03日
 中村 陽子 : 東洋経済 記者
 

http://toyokeizai.net/articles/print/198775

2015年、ジャーナリストの伊藤詩織氏は米国での就業について相談していた元TBSワシントン支局長山口敬之氏から準強姦(ごうかん)の被害を受けた、と訴え出た。東京地検の不起訴判定に対し検察審議会に不服を申し立てたが、一切の説明なしに「不起訴相当」と退けられる。密室内での事件、そして逮捕寸前に警察上層部から飛んだ逮捕中止指令。幾重にも重なるブラックボックスの中で、伊藤氏が今訴えたいこととは。

──被害後、警察へ直行されませんでしたが、そんな冷静な判断をできる状態では到底なかった?

ではなかったですね。早朝、下腹部に裂けるような痛みを感じ、意識を取り戻しました。いったい何が起きたのか。現場のホテルへどう行ったか記憶がなく、状況を理解するのに時間がかかって、すごく混乱してしまった。自分の気を落ち着かせたい、安全な場所に行きたい、とにかく体を洗いたいと真っ先に思った。信頼していた相手が自分に対して犯した、まさに犯罪なんだとすぐに認識できませんでした。

そして、まずどうすべきかの知識も自分になかった。まして事件から時間が経つにつれ警察への届け出で不利になっていくことなど思いも及ばなかった。一緒に食事をしている最中に記憶がプッツリ途絶えてしまったのが何によるものなのかも、1、2日経ってやっと、米国でよく耳にしたデートレイプドラッグ混入の可能性を考えられるようになった。

「合意の壁」が立ちはだかる

──性暴力被害者を支援するNPOに電話したが、現実的な助けは得られなかった……。

まず面接してからでないと、どこへ行き、何の検査をすればいいかなどの情報提供はできない、と言われました。緊急時のホットラインなのに、わざわざ出向かないと何も教えられないというのでは、心身ともに衰弱しきった被害者には支援にならないです。

性行為があったことは山口氏も認めている。警察のDNA鑑定の結果、下着から山口氏のDNA片も採取されました。ただ問題はそれが合意の下かどうか、というところなんです。日本の刑法は被疑者の主観を重視する傾向があって、被疑者は当然「合意の下で行った」と主張する。被疑者が認めないかぎり客観的状況だけでは有罪になりにくいんです。心神喪失状態で記憶がなく、抵抗できない状態で犯行に遭う準強姦の場合、暴行・脅迫の証明が難しく、さらに“合意の壁”が立ちはだかります。

──日本の性犯罪において、警察に行く被害者は5%以下。そのうち35%が示談などで告訴を取り下げています。何が被害者にそうさせてしまうと思われますか。


伊藤 詩織(いとう しおり)/1989年生まれ。高校卒業後にテレビ局で報道のアシスタントなどアルバイトを経験。米ニューヨークの大学でジャーナリズム専攻。2015年帰国、ロイター通信でインターン。現在はフリーで主に海外メディアで映像ニュースやドキュメンタリーを発信(撮影:今井康一)
捜査担当者が替わる度に、被害の状況を2、3時間かけて一から説明し直す精神的苦痛もありますが、警察が執拗に示談へ誘導することもあると思います。起訴して有罪にできないなら最初から扱わないほうがいいみたいな、すごく消極的な印象を受けました。

検事の意向が現場の捜査員にもプレッシャーになっている。私の場合も、捜査員から「今後この業界で働けなくなるかもしれない。今までの努力が水の泡になる」と被害届の再考を何度も促され、被害届と告訴状を提出できたのは警察に飛び込んで20日後でした。

──スウェーデンの強姦被害者救済体制を紹介されています。

ストックホルムのレイプ緊急センターの場合ですが、レイプキットによる検査も日本だと被害直後でないとダメと言われるものが、被害から10日後まで可能。検査結果も6カ月間保管される。被害者が検査や治療、カウンセリングを受け、一連の処置が済んだ後に警察へ届け出を出すかどうかじっくり考えることができる。

つまり心身ともにダメージを受けた被害者が、すぐ警察へ行かなかった自分を責めたり、あるいは周囲からとがめられたり、警察で今さら何もできないと突き放されずに済むよう配慮されている。これはとても救いになります。こういった体制が日本にも必要だと思います。

暴行・脅迫の証明の緩和を

──今年の法改正で強姦の定義や対象が広げられましたが、さらに望まれることはありますか?

一番には暴行・脅迫の証明の緩和ですね。現行法では被害者本人が暴行・脅迫を受けたことを証明しないといけないんです。でもスウェーデンの緊急センターの調べによると性暴力被害者の7割が被害の最中に体が動かなくなる擬死症状に陥ってしまう。

それで「あなたはノーと言わなかったんでしょ?」とただされてしまう。日本の社会では会社でも学校でも部活などでも上下関係が色濃く残っているので、力関係でノーと言えない、フリーズしてしまった状態でそう追及されるのは不利です。

──2度記者会見され、捜査や司法システムの改正に加え、社会の意識変革を訴えられました。

まずは教育の問題があると思います。南アフリカで育った同僚は子どもの頃、他人に触られたくない箇所、たとえば胸は赤とか信号の色に例えた歌を教わったそうです。自分にとってそこが赤ならすぐ逃げる、すぐ周囲の大人に知らせなさいと。幼い頃、私も痴漢に遭ってすごく混乱した経験がある。何か異常なことが起きている、でもそれが何なのかわからない。だから子どものうちから、性被害に遭いそうになったらどうしたらいいか、判断できる教育をしておかないと自分で自分を守れなくなる。

あなたは一人ではないと伝えたい

──日本は性暴力へのタブー視や偏見がまだ根強いですね。

そうした風潮の中では何も話せませんよね。被害者なのにキズものになったとか、お嫁に行けなくなるから誰にも言うなとか、人としての価値が下がったかのような考え方は間違っていると思います。そこを変えないと、「助けて」という言葉を発することができない社会になってしまう。だから私も、性暴力被害について話せる、話すことが悪いことじゃないと訴えたくて会見し、本も書きました。被害者に対する批判や揶揄、タブー視する社会に負けてしまってはそれこそ悪い例になってしまうと思ったのです。

レイプは魂の殺人です。同じ体験をした人、苦しむ人を支えている人に、あなたは一人ではないと伝えたい。誰かが私と同じような経験をし、それが自分の大切な人だったりしたら、行動を起こさなかった私自身を激しく責めたでしょう。その一点がこれまで顔と名前を出してお話ししてきた原動力です。



伊藤詩織さんと元TBS記者の裁判始まる
 空席を見つめた2分間、彼女は何を思ったか
 性暴力被害を訴えて…

 HuffPost - 2017年12月05日
 ハフポスト日本版 ニュースエディター:渡辺一樹
 

 意識を失っている間に性行為をされ、極めて重大な肉体的・精神的苦痛を被ったとして、ジャーナリスト・伊藤詩織さんが元TBS記者の男性ジャーナリストに対し、慰謝料など1100万円を求めている裁判の第1回口頭弁論が12月5日、東京地裁(鈴木尚久裁判長)であった。

訴状によると、原告側は「2015年4月4日午前5時ごろ、原告が意識を失っているのに乗じて、性行為をされた」「原告が意識を取り戻した後も、押さえつけるなどして性行為を続けようとした」と主張。こうした行為が「不法行為」になると訴えている。

損害の大きさについては「突然事件のことを思い出したり、街中で被告に似た人物を見ただけで吐き気を催してパニックを起こすという症状が現在に至るまで続いている」と主張。「身勝手な行為によって極めて重大な肉体的・精神的苦痛を被った」として、1100万円の損害賠償を求めている。

被告側は請求棄却を求めた。

閉廷後、詩織さんが裁判所の前で報道陣の取材に応じた。

刑事事件の手続きは、いったんは逮捕状が出たが、逮捕直前に「取りやめ」となる異例の展開を見せたあと、不起訴となった。そして検察審査会も「不起訴相当」と判断して終結した。

詩織さんは、なぜ民事裁判をおこしたのか。裁判に何を期待するのか——。

「いままで、どういった議論がなされて、不起訴になったのか。検察審査会でも、どういった議論、どういった理由で不起訴相当の結果が出たのか全く分かりませんでした。よりオープンな議論ができる場になるのかなと思っています」

「個人的にも、まったく何が起こっているのかわからなかったので、それをしっかりフェアな形で話し合っていただくのは、とても重要だと思っています」

風邪気味だという詩織さんは、少しかすれた声でそう話した。

民事裁判は、その行為が「犯罪にあたるかどうか」が問われる刑事裁判とは別ものだ。民事で裁判所がどんな判断をするかは、まだわからない。

「裁判所命令でしかいただけなかった証拠、たとえばホテルのセキュリティカメラの動画といった証拠もいただけると以前、約束していただいたので、それが出てくるのを待っています」

詩織さんはこう期待を込める。

きょうの法廷では、原告側には詩織さんら5人が座った一方、被告側は空席だった。

日本の民事裁判は、お互いが主張と主張をぶつけ合う場だ。だが、実際には、主張は書類の形で提出されて、法廷の場では「陳述します」というだけの素っ気ないやり取りが続く。

第1回口頭弁論には、訴えられた被告側は出廷しないことも多い。本人や代理人がいなくても、答弁書は陳述されたという扱いにできる。

詩織さんは、裁判の冒頭、テレビカメラが法廷を撮影する2分間、身じろぎもせずに、被告側の空席をまっすぐ見つめていた。

このとき、何を思っていたのか——。記者たちの「囲み取材」が終わったあと、そう尋ねた。

「一瞬...ここにいらっしゃったら...。私はどういう...、どう感じていたのだろうと思ったりしましたね」

詩織さんの頭をよぎっていたのは、そのとき、もし「相手」がそこに座っていたら...という思いだったという。

街中で似た人を見かけただけで体調が悪くなる、そんな状況下で、相手と直接向き合うのは、精神的な負荷が非常に大きい。事前に「もしかしたら被告側も来るかもしれない」と伝えられ、覚悟はしてきたという。だが、実際には誰も出廷しなかった。詩織さんは「不思議な気持ちだった」という。

「裁判は、お互いに事実を述べ合う場なので、(本人でなくても)どなたかには向き合いたかった...。なので、空の席を見て、少しやりきれないというか、そうですね...。どこに気持ちを向けていいのか分からなくなってしまいました。ただ、意外と、考えていたよりも(席と席の)距離が近かったので、本当にそうだったときのことを考えると......」

原告席から、被告席までの距離は数メートルだ。

詩織さんはこう語る。

「ただ、もしできるのなら目を見て伺いたいと思っていたけれども...」

「自分の目の前で見たときに、お会いしたときに、自分がどういう反応になるのか想像ができなくて......」

2017年5月、顔と実名を公表して被害を告白した。

その声がきっかけとなって、性暴力の被害者支援、刑法の改正、警察・検察のあり方などの多くの議論が巻き起こった。

きょうの法廷にも大勢の傍聴者や記者が集まった。ただ、5月当時の緊迫した記者会見とくらべると、詩織さんは時おり、やわらかな表情も見せていた。空気は変わっただろうか。

「本当に、一番最初の5月に裁判所に来たときの気持ちとまったく違って...。あのときに司法記者クラブで見た顔は、やっぱりすごく『見られている』感じがしたんです。けど、今回は一緒に見守ってくださっている方も沢山いたので、気持ちは全く違うものでした」

詩織さんはこんな風に話すと、裁判所を後にした。






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