JUNSKY blog 2017

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米空母派遣でも「北朝鮮攻撃」の可能性はほとんどない

2017年4月17日(月)

米空母派遣でも「北朝鮮攻撃」の可能性はほとんどない理由
田岡俊次の戦略目からウロコ |
ダイヤモンド・オンライン ー 2017年4月17日
http://diamond.jp/articles/-/124912

 米中首脳会談では双方とも「北朝鮮の核・ミサイル開発が深刻な段階に達した」との認識を示し、「国連安保理の制裁決議の完全な履行」で一致したが、具体的な方策は決まらなかった。トランプ大統領は「米国が独自の行動を取る可能性」を示唆し、その姿勢の表明として空母を派遣した、と見られる。

 だが、米国にとっても北朝鮮に対する攻撃は第2次朝鮮戦争に発展する公算が大で、米軍、韓国軍に多大の人的損害が出るのみならず、韓国と北朝鮮に致命的な災禍をもたらすから、空母派遣も北朝鮮と中国に向けた一種の政治的ジェスチャーに過ぎないだろう。ただし、威嚇が効果をあげない場合、トランプ大統領は振り上げた拳を振り下げざるをえない立場になる危険はある。

 全面的攻撃ではなく、北朝鮮の首脳部や指揮中枢に対する特殊部隊の急襲が検討されている、と報じられるが、要人の所在もリアルタイムで知ることは極めて困難、これも全面戦争の口火となる公算が高く現実性は乏しい。

 相手の反撃能力も弾道ミサイルになって格段に高まった。これを先制攻撃で破壊しようとしても、移動式発射機に載せて山間部のトンネルに隠し、出て来るとミサイルを立てて発射するからどこにあるか分からない。偵察衛星は地球を南北方向に1周約90分で周回し、地球は東西方向に自転するから、世界各地上空を1日約1回通るが、時速約2万8000kmだから北朝鮮上空は1分程で通過する。宇宙センターや飛行場、造船所など固定目標は撮影できるが、移動目標の監視は不可能だ。

 静止衛星は赤道上空を高度約3万6000kmで周回するから、地球の自転の速度と釣り合って止まっているように見える。電波の中継には便利だが、地球の直径の約2.8倍も離れた距離にあるからミサイルは見えず、その発射の際に出る赤外線(熱)を感知できるだけだ。

 最大高度が2万mに近いジェットエンジン付きグライダーのような無人偵察機「グローバル・ホーク」を多数投入し、交代で北朝鮮上空を旋回させておけば、発射機が出て来てミサイルを直立させる光景を撮影することは可能だが、平時にそれをやれば領空侵犯だし、低速だから北朝鮮の旧式ソ連製対空ミサイル「SA2」(射高2万5000m)でも容易に撃墜される。公海上空だけを飛ばせるのでは、多くが北部山岳地帯にあるとされる弾道ミサイルは発見できない。

 また先制攻撃で仮に一部の弾道ミサイルを破壊できたとしても、相手はすぐさま残ったミサイルを発射して来るから、ほぼ同時に全てのミサイルを破壊しないと危険で、それは至難の業だ。1994年に核施設攻撃を検討した際と同様、ソウルなどを狙う前線のロケット砲、長距離砲を処理するためには、地上戦で敵の陣地を潰して行くことも必要となるだろう。

 もし戦争になれば北朝鮮には最終的な勝ち目はないから、「死なばもろとも」の自暴自棄の心境となり、韓国の都市や米軍、韓国軍の基地だけでなく、横須賀、佐世保の両港や嘉手納、三沢、横田、岩国などの米軍飛行場に核ミサイルを発射する可能性は十分あるし、東京などを狙うかもしれない。

 仮に幸い日本が直接攻撃を免れたとしても、韓国から途方もない数の避難民が押し寄せることになろう。韓国への融資、投資は回収不能となり、その復興に巨額の寄与を迫られることになるだろう。日本では「米軍が北朝鮮を叩きつける」と期待し、それを快とする言動もあるが、戦争を現実的に考えない平和ボケのタカ派の発想だ。



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