JUNSKY blog 2017

政治関連・社会問題などについて書いてゆきます!

大江健三郎さん も 坂本龍一さん も 辺野古移設強硬は理不尽!

2015年11月24日(火)

 沖縄ローカル紙・二紙が、普天間基地の一部を辺野古に強行移設しようとする
日本政府の理不尽な振る舞いに批判を展開されています。

 それぞれの記事をお読みください。

大江氏、辺野古移設「解決にならぬ」 政府の強行批判
 琉球新報 - 2015年11月24日 05:05


<社説>大江健三郎氏講演 沖縄の正当性を再確認した
 琉球新報 - 2015年11月24日 06:02


坂本龍一さん、辺野古移設は「理不尽」「意見を言わないと全体主義に」
 沖縄タイムス - 2015年11月24日 06:24



<社説>日米首脳会談 「沖縄とは共にない」首相
 琉球新報 - 2015年11月21日 06:02



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大江氏、辺野古移設「解決にならぬ」 政府の強行批判
 琉球新報 - 2015年11月24日 05:05
 

 戦後70年企画「大江健三郎講演会~沖縄から平和、民主主義を問う~」(琉球新報社主催、岩波書店共催)が23日午後、那覇市泉崎の琉球新報ホールで開催された。モニター画面で聴講した人も含め740人がノーベル賞作家の沖縄への思いに聞き入った。学生との対話も催され、学生から政府の新基地建設強行について問われた大江氏は「狭い沖縄に核兵器の基地があるということが本質的問題。移設しても根本的には何の解決にもならない」と答えると大きな拍手が起きた。

 講演では、沖縄との出合いや「九条の会」の活動を振り返り、サンフランシスコ講和条約で沖縄が日本から切り離された日(4月28日)を「主権回復の日」として「天皇陛下万歳」と唱和したことに触れて、安倍政権を厳しく批判した。
 80歳になる大江氏は講演で、憲法の価値が文化として日本に根付いていることを強調し「海外で危険な目に遭いながら活動する、特に女性たちが、憲法を文化として持っていることに希望を持っている」と述べた。その上で「そのような子どもたちを育てていただきたい」と若い世代への期待を語った。
 講演に続いて、潮平芳和琉球新報編集局長の進行で県内の学生3人との対話が行われた。沖縄国際大3年の植(うえ)憲介さん、同大3年の儀間友里花さん、琉球大4年の酒本萌子さんが質問を投げ掛け、大江さんは丁寧に応じた。岩波書店の岡本厚社長も登壇した。
 沖縄の意見を無視し行われている基地政策をめぐり「沖縄にとって何が一番大切か」という学生からの問いには「あなたたちが大事だ。はっきりと主張する新世代がいることが希望だ。具体的にどうするか、考え続けることだ。頑張ってください」とエールを送った。
 会場からの質問にも答え、著書の「沖縄ノート」(岩波新書、1970年)について「沖縄の人に読んでもらっていることで緊張が続いている」と話し、「このように多くの方が来られて討論が続いていることに敬意を持つ。呼んでくださってありがとう」と感謝を表した。 



<社説>大江健三郎氏講演 沖縄の正当性を再確認した
 琉球新報 - 2015年11月24日 06:02
 

  ノーベル賞作家の大江健三郎氏が講演し、新基地建設拒否の民意を掲げて政府と対峙(たいじ)する県民の闘いに賛意と敬意を表した。沖縄の訴えが正当であることをあらためて確認する機会となった。私たちは自信を持って政府との法廷闘争という厳しい局面を乗り越えたい。
 新基地建設に対し、大江氏は「根本的には何の解決にもならない。なぜ沖縄でなければならないのか。なぜ日本人は何十年も沖縄の基地を容認してきたのか」と疑問を呈した。
 辺野古移設を普天間飛行場の危険性除去のチャンスと捉える言動を批判し「真面目な発言ではない。本質的なモラルに反する」と断じた。これらの発言は新基地建設を拒否する県民の共感を呼ぶはずだ。
 「狭い沖縄に核兵器の基地があることが本質的な問題だ。沖縄だけではなく日本、アジア全体の問題だ」とも力説した。それは半世紀にわたって「核戦争の危機」の関わりの中で沖縄を見詰め、発言してきた大江氏の基本姿勢を踏まえたものだ。
 地上戦で犠牲を払った沖縄にアジア全体に脅威を与える米軍基地が居座り続ける現状にどう向き合うべきなのか、大江氏は日本人の責任を問い続けてきた。
 今回の講演でも、その姿勢を貫いた。沖縄の民意を無視し、新基地建設を強行する安倍政権を批判し「本土でも沖縄の人たちのように拒否権を示すべきだ」と呼び掛けた。それは日本人の責任の自覚を促すものだ。
 この日の講演で、大江氏は民主主義と平和主義を規定する日本国憲法にも力点を置いた。共に「九条の会」の呼び掛け人であった故奥平康弘氏の発言を引きながら、憲法の価値が文化として日本に根付いていることを強調した。
 米統治下の復帰運動で「憲法への復帰」を掲げた経験は、米軍基地の重圧にあらがい、沖縄の民意を政府に突き付ける今日の闘いにつながっている。大江氏が言う憲法の価値は沖縄でこそ生きていると言ってよい。
 壇上で3人の大学生と対話する中で大江氏は「民主主義的な考え方をはっきりと主張する沖縄の新世代がいることが希望だ」と語った。その思いを共有したい。
 沖縄の苦悩を見詰め「日本人とはなにか」を追求する大江氏に多くの国民は学んでほしい。そのことが日本の民主主義、平和主義を確固たるものにするはずだ。 



坂本龍一さん、辺野古移設は「理不尽」「意見を言わないと全体主義に」
 沖縄タイムス - 2015年11月24日 06:24
 

  沖縄の女性ボーカルユニットとのコラボレーションシングル「弥勒世果報(みるくゆがふ)-undercooled」を発売した世界的に活躍する音楽家の坂本龍一さん(63)=米ニューヨーク在住=が23日までに、沖縄タイムスの単独インタビューに応じた。政府の辺野古新基地建設について「凶暴なまでに法を無視して強行している。理不尽なことだ」と述べ、あらためて基地建設に反対の姿勢を示した。日本の「平和」や「言論の自由」に関する現状についても「非常に危機的状況」と指摘。「できるだけ明確に反対意見を言わないと、全体主義体制になってしまう」と警鐘を鳴らした。(学芸部・与儀武秀)

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 インタビューは、ニューヨークの坂本さんとインターネット電話サービス「スカイプ」で結んで行った。

 中咽頭がん治療のため、昨年7月から音楽活動を一時休止。今年8月に再開し、古謝美佐子さんらの女性ユニット「うないぐみ」と「弥勒世果報-undercooled」を10月に発売した。その際、「ぼくも、うないぐみの皆さんも、アメリカ軍基地の辺野古移設で沖縄の海と貴重な生態系が壊されることに反対です。この曲の売り上げはコストを除いた全額を辺野古基金に寄付します」とのコメントを出した。

 辺野古基金への寄付について坂本さんは「私が古謝さんに提案し、進めようということになった」と説明。「新たに軍事基地を建設して貴重な自然を壊す。何でそこまでして沖縄が犠牲を払わなければいけないのか。まったく不可解」と、政府の政治姿勢を疑問視した。

 辺野古で続く市民の抗議集会やデモなどについては、新基地建設反対の沖縄の民意を踏まえ「選挙結果もきちんと出ている、世論調査のアンケートでも結果もはっきりしているのにそれを政府が無視するなら、それ以外の他の方法を取らざるを得ないのは当然」と理解を示した。

 また、辺野古や安保法制の強行採決で「民意と国会や政府がねじれている。民意が反映されない状態で今の日本の民主主義に疑問を抱かざるを得ない」と指摘。「国民の間に空気として自主規制のようなムードが広がっている」「明確な意識を持たないうちに自主規制が広がっているのは大きな問題」として現状への危機感をあらわにした。

【インタビュー詳報】

 -「うないぐみ」とのコラボレーションで10月に発売したシングル「弥勒世果報(みるくゆがふ)-undercooled」の「undercooled」(冷やし足りない)に込められた思いを聞かせてください。

 「ご承知のように9・11の米同時多発テロ後のイラク戦争が始まる時、復讐(ふくしゅう)だという風に米国や世界の人々の頭に血が上り、闘いモードになっている時に、不幸なことだ悲しいことだと思って作った曲です。頭を冷やせよという意味で作りました」

 -楽曲制作でどのような点を意識されましたか。

 「去年の時点でうないぐみの歌はもう録音されていたんですね。僕も参加しようと思っていたら病気が分かり、1年くらい空いてしまって。ことし体調が良くなったので曲を取り出して音を足したわけです。三線と歌で、一つの素晴らしい音楽の世界ができているので、僕が足すのは最小限にしようと。歌を引き立たせる役割として音を足そうということで歌ありきのアレンジになりました」

 「(歌手の)UA(ウーア)さんは沖縄に何年間か住んでいて独特の思い入れがあると思いましたので、何かトークを入れてほしいと思ったんです。お子さんの声まで入ったのはUAさんのアイデアで強いメッセージ、思い入れの強さを感じました。映画でも音楽でも子どもが入るとすべて負けてしまうというか、子どもの勝ちになってしまうわけです(笑)」

■お隣の文化

 -沖縄民謡や沖縄のミュージシャンとの共作を多く手掛けられていますが、沖縄の音楽や文化について感じることは。

 「僕が最初に沖縄の音楽や文化に興味を持ったのはもうずいぶん前になりますが18歳くらいですか。それまでは西洋音楽を勉強していたんですけども、その限界を強く感じて、他の所に目を向け始めたころでした。世界中には無数の素晴らしい民族音楽があり、沖縄やアイヌの音楽など、日本にも多様で素晴らしい音楽があるということに気が付きました」

 「琉球音楽は日本列島の音楽とは大きく違うものですね。民族音楽的な目で学者として調査するならば、琉球音楽は同じ国とは言えないくらい違っています。まず音階が大きく違います。琉球民謡で使う音階に近いものは、遠く何千キロも離れたインドネシアのバリ島にありますけど、世界的に見ても非常にユニークな音階ですね。同じ日本語を話して政治的には日本の一部ですけれども、文化的には全然違う。韓国や中国よりも日本に一番近い、お隣の文化という意識を僕は持っています」

 「古謝美佐子さんたちと1980~90年代にワールドツアーに行って非常に楽しかったんですけど、ヨーロッパやアメリカなどで古謝さんたちが歌ったり踊ったりすると、普通のお客さんは『日本の歌、踊りだ』と思うわけですね。それでステージからは言えませんけど、インタビューを受ける時に『これは日本じゃないんだ。沖縄という独特の文化で日本文化と思ってもらっちゃ困る』と、すごくカッカして(笑)。当時は分からなかったけど、最近だと音楽好きの人は沖縄といえば独特の文化だと分かる人も多くなりました。沖縄の立場に立って日本だと思って誤解されるととても腹が立つというか。僕は日本人ですけど、気持ちはウチナーの気持ちになっちゃって(笑)、すごく腹立たしい気持ちがしたことを覚えています」

 -なぜ沖縄は独特の文化になったと思われますか。

 「ご承知の通り、歴史的に見れば琉球王朝は日本とは違う独立した国を長く保っていたわけで、地理的にも中国と日本の影響を受けているし、南からの影響も大きい。非常に独特だと思います。東アジアの列強の下で非常に苦しい歴史を持っていますし、島々の関係も非常に複雑ですよね。大きいのは、日本は長く鎖国をしていましたが、沖縄は開いていました。さまざまな影響を受けるということは、沖縄が日本以上に世界性や国際性を持つということですから、音楽や踊りも外からの影響を元にユニークな文化ができたと思っています」

 -「弥勒世果報-undercooled」の発表と同時に、坂本さんは「僕も、うないぐみの皆さんも、アメリカ軍基地の辺野古移設で沖縄の海と貴重な生態系が壊されることに反対です。この曲の売り上げはコストを除いた全額を辺野古基金に寄付します」とのコメントを発表しました。寄付の提案は誰がされたんですか。

 「私が古謝さんに提案しました。それで(古謝さんらが)『願ってもない』ということで、そういう風に進めようということになりました」

■国民に主権

 -政府が進める現在の辺野古基地建設について、どうお考えですか。

 「僕は法律的なことは全く分からないですが、その素人が見ても日本政府がやっていることは法に基づいておらずそれを無視したやり方だなと思います。逆に損害を被っている沖縄の方が、あくまでも冷静に法律に基づいて手続きを進めているのに、米国にしろ日本にしろ、大きな力を持っている側が凶暴なまでに法を無視して強行しているというのはとても理不尽なことだと思いますね。歴史的に見ても第2次世界大戦で本当に大きな犠牲を払った沖縄ですが、また戦後何十年もアメリカの基地を押し付けられて大きな損害を受けている。沖縄には罪がないのになぜ犠牲を払わなきゃいけないのかということを強く感じます」

 「やっと雪解けが来るのかと思ったら、また新たに軍事基地を建設して貴重な自然を壊す。何でそこまでして沖縄が犠牲を払わなければいけないのか。本土の人間としても全く不可解です。いろんな記事を読むと米軍は、海兵隊は沖縄から出て行きたいけど、止めたのは日本政府だと。防衛ということはあるんでしょうけど。沖縄の貴重な自然を壊してまで米軍に居てもらうことで、そんなに大きなメリットがあるんでしょうかね。よく分かりませんけど全く不可解としか言いようがないですね」

 -世論調査では沖縄県民の約7~8割が辺野古新基地建設に反対。県内主要選挙でも辺野古の基地に反対する候補者がずっと当選していますが、その民意が政治に反映されていません。

 「この夏に注目を集めた安保法制にしても、民意が反映されない民主主義というか疑似民主主義がこのところ目立っていますよね。だけども少なくとも沖縄に関して言えば選挙結果と民意は一致しているわけですね。しかしそれを中央政府は認めない。中央と地方の問題ということになりますが、翻って中央の安保法制を見ると、政府寄りと言われる新聞まで安保法制に反対という民意の方が大きいのに採決を強行してしまった。完全に民意と国会や政府がねじれて、反映されていないという状態です。今の日本の民主主義に疑問を抱かざるを得ない状況が続いていますね」

 -辺野古で続く市民の抗議集会やデモなどの意思表示について。

 「政府がきちんと法律に基づき、民意に基づいて行動してくれるならばそういうことはする必要はないんでしょうけども。先方がそうしないもんだから。選挙結果もきちんと出している、世論調査のアンケートでも結果もはっきりしているのにそれを無視するんだから、それ以外の他の方法を取らざるを得ないというのは当然のことです。民主主義というのは何年に1回ある選挙の1票だけというのは全く間違った考えです。民主というのは国民が主権であるということです。『デモクラシー』の語源をたどれば『デモス』(民衆)の『クラシー』(政治を統べる)ということですから、本来なら『民衆が政治をやる』という意味なんですよ。ですが1億人が寄ってたかってワーワー言っても収拾がつかないので代表制ということになっているわけです。でも、それは現実的にそうせざるを得ないからというあくまで仮の姿であって、本来は民衆一人一人が自分の意見を述べることが本来の民主主義です。だから1人でも10人でも100人でも、意見があれば堂々と言うということは当たり前のことなんです」

■危機的状況

 -ご自身もこれまで原発や安保法制の反対集会に参加するなど、積極的に社会的な発言を繰り返されています。現在の日本で「平和」や「言論の自由」はどのような状況にあると思いますか。

 「非常に危機的な状況にあると思います。昨今、急にそういう記事を目にしますけど、例えば憲法9条の『9』と書かれたTシャツを着ていたら警官に呼び止められたとか、学校で『平和』とか『peace』というタグをかばんに付けていたら先生に注意されたとか。まるで平和とか自由とかいう言葉が悪いかのように。戦前は『社会主義』じゃなくて、ただ『社会』という言葉の付いた本を持っているだけで特別警察とか憲兵が来て捕まえていくというひどい状態だったわけですけど。そんなことにもなりかねないような兆しがもう既に始まっています。これがどこに向かうのか、非常に不安だし、良くない」

 「しかもそれは、誰かが命令してそうさせたのかっていうと、なんとなくなんですよね。安倍首相が一つ一つ命令したわけではないのになんとなくそういう空気が広がっていく。あぁこうやってファシズムって広がっていくんだなと感じます。しかもそれは恐ろしい勢いで短時間に進んでいく。副総理が『ナチスに学べ』と言ったらしいですけども、ナチスがやったことと非常に似ていることが今起きていて、ナチスが全権を取るまでに非常に短期間で、1年以内にやっている。その前段として徐々にだんだん党員を増やしたりということはあるんですけど、いざ始まったらすべての反対意見はシャットアウトする、というファシズム体制が1年以内に築き上げられた。今から来年というのがそうなりかねない状況なので、私は非常に大きな危機感を持っています」

 -6月に自民党の若手勉強会であった一連の報道圧力や百田発言などについて。

 「政府に反対する意見を述べるメディアや個人は全部しょっぴく、あるいは潰(つぶ)してしまうという体制は全体主義ですよね。明確に自民党の人たちがそういう意識を持っているということがはっきりしている。面と向かってそういう体制が好きですか? そうなってほしいですか? と聞けばまだほとんどの人は嫌だ、困ると言うでしょう。ただ、そう単刀直入には聞いてこないで、じわじわと自主規制させるような空気がすでに気が付かないうちに始まっている。自分たちが明確な意識を持たないうちに自主規制が広がっているのは非常に大きな問題です。敏感にそういうことに目を向けてできるだけ明確に反対意見を言わないと、全体主義体制になってしまうでしょうね」

 -県民へメッセージを。

 「これからも沖縄の音楽や文化と親しんでいくと思いますし、久しぶりに今回、古謝さんたちと仕事をして、やはり沖縄、琉球の文化が好きだと思いました。自然を守ると同時に文化も守ってほしいですね。沖縄県がずっと長寿1位だったのに長野県に負けちゃったということがありましたが、これは『食』の変化ですよね。西洋式の食が沖縄に入ってきて伝統的な食を食べる人が少なくなってきたせいかとも思うんですけど。食も大事な文化なので、たまにはハンバーガー食べるのもいいかもしれませんが(笑)、やはり伝統的なものをぜひ守ってほしいですね。一度壊れたら取り戻せませんから。自然と同じですね」(聞き手=学芸部・与儀武秀)

 さかもと・りゅういち 音楽家。1952年生まれ。76年、東京藝術大学大学院修士課程修了。78年、細野晴臣、高橋幸宏とともに「イエロー・マジック・オーケストラ」(YMO)を結成し社会現象となる。YMO「散開」(解散)後、84年に映画「ラスト・エンペラー」でアカデミーオリジナル作曲賞受賞。平和、環境、社会問題でも積極的に発言する。2014年7月に中咽頭がん治療のため活動を一時休止。今年8月に活動を再開した。
 

 


<社説>日米首脳会談 「沖縄とは共にない」首相
 琉球新報 - 2015年11月21日 06:02
 

  「フランスと共にある」が、「沖縄とは共にない」のが今の日本政府、安倍晋三首相である。
 安倍首相は19日、オバマ米大統領と会談し、米軍普天間飛行場の辺野古移設について「唯一の解決策だ。確固たる決意で進める」と述べた。そのわずか2日前、政府は辺野古新基地をめぐり翁長雄志知事を提訴し、県民から猛反発を受けたばかりだ。沖縄の反発など物の数ではないと言わんばかりの、民意を真っ向から踏みにじる発言である。
 その2日前にはパリの同時多発テロを受け、首相は即座に「日本はフランスと共にある」と述べた。沖縄とフランス、それぞれに示した姿勢の落差は歴然としている。
 この落差は今に始まったことではない。オスプレイの暫定配備先として候補に挙げた佐賀では、住民の反対であっさり撤回した。全自治体の反対決議を無視して強行された沖縄への恒久配備とはあまりに対照的だ。露骨な二重基準は、やはり差別と言うほかない。
 注意したいのはオバマ氏の言動だ。首相の発言に対し、オバマ氏は「感謝したい。米軍も嘉手納より南の基地返還に取り組む」と述べただけである。「唯一」という発言に同意してはいないのだ。
 事実、日本の安全保障政策に多大な影響力を行使してきたアーミテージ元米国務副長官もナイ元米国防次官補も辺野古新基地に疑問を呈している。モンデール元駐日米国大使も「(普天間代替基地の場所について)われわれは沖縄だとは言っていない」と明言した。「辺野古が唯一」だなどと言っているのは日本政府だけなのである。
 首相は、大統領との会談であえて「唯一」を持ち出すことで、さも他に選択肢がないかのように国民に印象付けたかったのだろう。そんな子どもだましの印象操作は国民を愚弄(ぐろう)するに等しい。
 それにしても、首相の外交は勘所を外しているように見える。米との会談では南シナ海への自衛隊派遣の検討まで持ち出したが、肝心の東南アジア諸国を交えたアジア太平洋経済協力会議(APEC)で南シナ海への言及はなかった。対中国包囲網を形成したいという首相の思惑は不発に終わっている。
 国民の同意も全く欠いたまま、日本に何の関係もない地域への軍の派遣まで持ち出すとは何事か。安倍氏の独り善がりの外交は日本にとって危険なだけだ。 


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