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『政府見解』 を 事実上強要する検定意見で ほぼ政府広報と化した教科書!

2015/4/7

 来年春から使われる教科書が昨日公表されたと云う。

 各紙の報道によると、『政府見解』 と称する事実上自民党のイデオロギーを
反映した記述に変更せざるを得なかった状況のようである。

 自民党・安倍政権の戦争政策は、いよいよ青少年の軍国化教育にまで
拡大してきた。

 この数年の右翼傾倒・ファッショ化は凄まじい速さで進んでいる。
極めて危険な政治情勢であると言える。

 その防波堤を地方で築くと云う意味でも、今度の統一地方選挙は大事である。

 以下は、この問題で多くの記事を書いている毎日新聞の記事の一つ。

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クローズアップ2015:「指導要領解説」念頭に教科書編集 にじむ安倍カラー
 毎日新聞 - 2015年04月07日 東京朝刊
 

 ◇「領土」倍、社会情勢変化受け

 文部科学省が6日に検定結果を公表した来春から使われる中学校の教科書は、竹島(島根県)や尖閣諸島(沖縄県)などの領土問題に関する記述が大幅に増えた。戦後教育体制への不信感が強い安倍政権下で進められた「教科書改革」が反映された結果だ。同省は「バランスがとれた」とするが、教員からは戸惑いの声も漏れる。「問題の背景を教えるには時間が足りない」「生徒の隣国への悪感情を招きかねない」−−。教科書会社からも懸念の声は上がっており、どう教えるかが課題になりそうだ。【坂口雄亮、三木陽介】

 「義務教育の教科書だから国の立場をまず理解してもらわないといけない。どう平和的に解決するかを考える上で、必要な情報を示した」。領土記述を倍増させた教科書の編集者はそう話す。一方、別の教科書会社幹部は学習指導要領の改定された解説が記述増を促したとみる。「解説に『必要』と書いてある以上、取り上げざるを得ない」

 社会科の解説の改定は2014年1月。北方領土に加え、新たに竹島や尖閣諸島について、地理や公民で「『固有の領土』であることを理解させる」、歴史で「領土に編入した経緯に触れる」などの指導内容が盛り込まれた。だが、異例の改定だった。通常、解説の改定は「本体」の指導要領改定に合わせる。指導要領の次期改定は16年度予定だが社会だけを前倒しした。背景には安倍政権の「領土教育重視」路線がある。

 第1次安倍内閣で「愛国心」条項を盛り込んだ改正教育基本法が成立。14年1月には下村博文文科相の下、文科省が検定基準と指導要領解説を改定し、同年4月には検定審査要項に「教育基本法が示す目標に照らして基本的構成に重大な欠陥があれば不合格」というルールも加えた。

 ルール変更の影響はすぐに表れた。改定解説の適用は今回の中学校教科書の検定からだったが、13年度検定の小学校教科書では教科書会社が「先取り」する形で、竹島と尖閣諸島に関する記述のある教科書がそれまでの17点中1点から14点中7点に増えた。

 今回の検定では初めて地理、歴史、公民の全教科書に竹島と尖閣諸島の記述が入った。領土問題に関しては、竹島に8カ所(地図を含む)、尖閣諸島について3カ所の検定意見が付いた。清水書院の公民では竹島に関する記述で検定意見が付き「日本は国際法にのっとり、平和的な解決を求めている」と修正し、政府の立場を加えた。

 社会情勢の変化を理由に挙げる教科書会社もある。東京書籍の編集者は「領土に関するニュースが格段に増えたことが大きな理由」と話す。

 帝国書院の編集者も「中国や韓国は子供に領土を学ばせている。日本の生徒がやがて隣国と話し合うなら、領土の知識は欠かせない」と強調する。

 中嶋哲彦・名古屋大教授(教育学)は「戦後の検定制度は、国民の知のあり方を国定教科書で一元的に管理した戦前の反省から生まれた。検定不合格になれば出版社は経営面でダメージを受けるため、政府の意向に配慮した記述にせざるを得ない。高校教科書も同様の傾向が続くだろう。殊更に政府の見解を記述させるやり方は、教科書の出版社や執筆者の自主的な創意工夫を尊重する検定制度の趣旨に反し、『国定』に近い状況を生み出している」と指摘している。

 ◇「時間足りぬ」現場に戸惑い 対抗心あおる恐れ

 下村文科相は6日、「自国の領土について正しく教えるのは当然のこと。教科書に明確に記述されたのは大きな前進だ」と評価した。だが、領土記述を増やした教科書会社は悩みも抱える。ある編集者は「政府の立場を記載したに過ぎず、いわば一面的だ」。領土問題を考える上で国際関係や世界史の知識が不可欠だが「中学生にそこまで理解させられるか、そこまでやる必要があるのかとも思う」と打ち明ける。

 議論を重ねた会社も少なくない。教育出版の編集者は「隣国に反感を持たせず、平和的に解決する方法を生徒に考えさせるには、どんな記述がいいか何度も話し合った」と振り返る。領土問題の記述の最後に「思い」を込めたのが次の一文だ。「領土をめぐる対立については、武力衝突や戦争の原因となることもあります。各国が冷静に問題に向き合い、対立を乗り越えて平和的な解決を目ざすことが重要です」(地理)

 だが、社会科教員には戸惑いもある。大阪府の公立中の男性教員は「領土問題は1時間くらいでチラッと触れるものではない。日本政府の立場を伝えるだけでは対抗心だけが残る」と心配する。勤務校には韓国など外国がルーツの生徒もいる。「多感な時期なので伝え方によっては、生徒間を分断する可能性もある」

 草原和博・広島大教授(社会科教育学)は「なぜ政府が指導要領の解説を変えてまで、一律の領土認識を持つことを求めているのか、その意図や背景まで教える必要がある。だが、中学生には難しく深入りを避ける先生もいるだろう。表面的に教えるだけでは生徒の考えを再構築する機会を逸してしまう」と指摘する。

 ◇近現代史も政府見解意識

 近現代史の記述は、改正された教科書検定基準が影響を与えた。新基準は通説がなければそれを書き、政府の統一的見解に基づく記述も要求。国は歴史と公民で6件の検定意見を付けており、下村文科相は「歴史には光と影の部分があり、バランスよく教えることが必要。記述の改善が図られたのではないか」と話す。

 通説を記していないとして検定意見が付いたのは、関東大震災後に殺された朝鮮人の犠牲者数。清水書院は数千人と記して前回検定を通ったが、今回は検定意見が付き「人数については通説はない」と加えた。政府見解に基づいていないとされたのは東京裁判などの記述。育鵬社は、日本政府も占領終了時、東京裁判の判決を受け入れることを表明した、と修正した。

 南京事件などを巡る記述を自ら変えた教科書もある。旧日本軍が1937年に当時の中国の首都南京を占領した際、多数の中国人が殺された南京事件。教育出版は「多数の捕虜や住民を殺害し……」との記述から「捕虜や住民を巻き込んで多数の死傷者を出し……」と変え、犠牲者数は諸説あると記した。犠牲者数を巡り日中間で応酬がある事件だけに、教科書会社の中には「論争がある事象を意識して基準は改正されたと思う。政治的意図を感じる」と話す編集者もいる。

       ◇

 歴史では不合格となった2社が申請をやり直し、再検定で合格。「新しい歴史教科書をつくる会」が編集した自由社の教科書は旧日本軍による南京事件はなかったとして、合格本で「日本軍は南京を占領した」とだけ記述、南京事件という言葉を使わなかった。学び舎の教科書は指導内容の不足や記述の偏りが指摘された。合格本では同社だけが「慰安婦」や「強制連行」などの用語を使用した。

毎日新聞 2015年04月07日 東京朝刊  【坂口雄亮、三木陽介】 





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