JUNSKY blog 2017

政治関連・社会問題などについて書いてゆきます!

イスラム国への対処について 力で屈服させるのは無理 姜尚中さん 西日本新聞で

2015年2月15日(日)

 今日の西日本新聞のコラム 【提論 明日へ】 で、姜尚中さん が
 「イスラム国」 とのテーマで提言されていました。


 冷静な分析態度で、共感しましたのでコピペ掲載します。

Nishinippon_150215_01.jpg

 ここからが、最も重要なポイントだと思いますので拡大して表示
Nishinippon_150215_02.jpg

     にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ

【「イスラム国」】  姜 尚中さん
 西日本新聞のコラム 【提論 明日へ】 2015年02月16日 10時31分
 

 ◆日本が選択すべきもの 

 冷血とはこのことを言うのか。「イスラム国」による湯川遥菜(はるな)さんとジャーナリスト後藤健二さんへの残忍な仕打ちと、ヨルダンの人質パイロットを焼き殺す映像に、誰もが底知れない恐怖、激しい憤りと悲しみを感じたに違いない。まさしくイスラム国は、「悪」の化身ではないかと思わざるを得ないほどだ。
 ただ、映像技術と効果音を巧みに使った動画は、リアリティーを欠いたゲーム感覚を醸し出し、どこか既視感にあふれている。ネットに繰り出す動画やメッセージには、世界中でゲーム愛好家が楽しんでいる暴力や戦争ゲームの二番煎じの感覚が付きまとう。フランスの哲学者ジャン・ボードリヤールの言葉を使えば、「模造」(シミュラークル)の感覚に近いものだ。模造とは、本物(オリジナル)と偽物(コピー)とも異なる「イメージ」としか言いようのないものである。
 後藤さんたちが着せられたオレンジ色の服も、キューバのグアンタナモ米軍基地の収容所でテロリストの容疑者が着せられていた囚人服を模したものだ。そしてイスラム国の処刑も、ある意味で米国が法的番外地で駆使した拷問や殺人の模造と言えなくもない。さらにカリフ(預言者ムハンマドの後継者)共同体の再建を獅子吼(ししく)するイスラム国そのものが、かつてのイスラム帝国の模造と言えるかもしれない。彼らはある意味、米国をはじめ西側諸国の暴力的な部分の模造であり、イスラムのそれでもあると言えるのではないか。

   ---◆---

 にもかかわらず、イスラム国を「悪の枢軸」とみなすことは、彼らに実体的な意味を与え、私たちと完全に断絶した「絶対的な敵」にしてしまうことを意味する。人道に対する罪を犯す絶対的な敵には、法の支配が及ばない。あるのは、徹底的な殲滅(せんめつ)と殺戮(さつりく)だ。
 だが、力によるイスラム国の消滅は可能だろうか。結論から言えば、それは不可能だ。模造である彼らに対する恐怖は、テロとそれに対する報復、そしてテロの連鎖を通じて限りなく増殖し続けるからだ。たとえ私たちの法治国家が、テロの脅威という緊急事態あるいは例外状態に対応する治安国家へと変貌したとしても、恐怖がより少なくなり、安全な日常感覚が取り戻せる保障はどこにもない。
 またそうした国家は、通常の法的手続きや監視を省いた専制的な国家にならざるを得ない。緊急事態に備えることが、自由な言論や社会の多様性、活発な世論を萎縮させ、民主主義そのものを窒息させることになりかねないのだ。

   ---◆---

 ではどうしたらいいのか。
 まず軍事力など力だけを頼りにした即効的な手段では解決されないと銘記すべきである。ゆえに、いわゆる有志連合による空爆の後方支援も厳に慎むべきだ。
 後方支援とは、日本がかつての輜重兵(しちょうへい)を買って出ることを意味する。輜重兵がどれほど多くの戦死者を出したかは、戦前の歴史が示す通りだ。 今回の場合、その犠牲になる可能性が高いのは、海外の在留邦人であり、日本国内の普通の民間人ではないか。あえてそのリスクを冒す必要もなければ実効性もない。
 では何が日本の選択であるべきか。
 ペシャワール会がアフガニスタンで実施してきたような、生命と大地と水を主題にした大規模な人道・復興支援を政府が率先することである。 日本の立ち位置をそこに定めてイスラム国に向き合うしか道はないと確認すべきだ。
 それは日本が、イラク戦争の失敗に学ばず、さらに力による殲滅へ前のめりになる米国と、ハッキリ異なる姿勢を取ることを意味する。

【姜 尚中さん 略歴】
1950年、熊本市生まれ。早大大学院博士課程修了後、ドイツ留学。
国際基督教大准教授、東大大学院情報学環教授などを経て2014年4月から現職。
専攻は政治学、政治思想史。自伝的作品に「在日」など。近刊は「心の力」。

     =2015/02/15付 西日本新聞朝刊= 



     にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ

 そして、イスラム国のテロを警戒し、ムスリムの人々の反発に配慮して
出版はされたが、取次店や書店が販売を控えている風刺画特集本について

Nishinippon_150214_03.jpg

Nishinippon_150214_05.jpg

 私は、この販売停止処置は良心的なものと思います。
 「言論の自由」 と 「信教の自由」 が、表面的に対立している訳ですが・・・
 本来は、相互に批判の自由があるのでしょうけれど、あまりに蔑視したものは
いわゆる 『ヘイトスピーチ』 と同類のようなものなので・・・

*******************************************
にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ  (左のアイコンをクリックして
              もらえたら嬉しいです)
*******************************************




関連記事
スポンサーサイト

テーマ:安倍晋三 - ジャンル:政治・経済

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://junskyblog.blog.fc2.com/tb.php/3717-a75d016f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad