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朝日新聞の誤報問題 西日本新聞の冷静で真っ当な論調 メディアの自殺行為を糾す!

2014年9月13日(土)

 週刊誌・産経新聞・読売新聞は、もとより 多くのマスメディアが朝日新聞を総攻撃
している中で、今日の西日本新聞は冷静で真っ当な論調が際立った。

 骨子は、この「誤報道」は『他山の石』として自ら戒めるべきであり過剰な非難は
マスメディアの自殺行為である、と云うことである(私の受け止めの上で)。

 きのうの当ブログで私が懸念していたような不安を、明確に社説に掲げて頂いたので、
これを引用させて頂きたい。



朝日誤報問題 使命の重さ「他山の石」に
 西日本新聞 2014年9月13日付け【社説】

 (Web版に掲載された【社説】全文は、末尾に掲載し、まず私が共鳴した点から)

【報道機関の使命とは何か。そして、その責任がいかに重いか。本紙もメディアの一員として今回の事態をしっかりと受け止めたい。】

【朝日新聞が陥った一連の苦境から何を教訓として学び取るか。それは本紙を含めた報道機関全体に突き付けられた問題であると認識しなければならない。】

【情報の垂れ流しは許されない。記事は真実に裏打ちされたものでなければならない。言うまでもなく、権力の監視を怠らず、疑問や過ちがあれば堂々と批判、追及することも重要な責務である。】

【一連の対応の中で最も朝日新聞を窮地に追い込んだのは、同紙に過去の記事の取り消しと併せて「速やかな謝罪を」と謙虚な姿勢を促した池上彰氏のコラムの掲載を拒んだことである。
 言論機関が自らへの批判や注文に耳を貸さず、都合が悪いことは掲載しない−という姿勢であれば自殺行為に等しい。】

【一部の新聞や週刊誌などでは、朝日新聞への厳しい批判が繰り返されている。そこに行き過ぎはないか。言論機関が他の言論機関を封殺するかのような動きも、また自殺行為であろう。】



   【関連記事】


【報道が朝日批判に集中するあまり、原発、慰安婦をめぐる本質的な問題が
 置き去りにされる恐れがある。】


朝日叩き、かすむ本質 政府の姿勢も検証不可欠
 西日本新聞 − 2014年09月13日 01時26分

【政府が2年以上公開しなかった吉田調書は、
 朝日報道がなければ永久に国民の目に届かなかった可能性がある。
 政府は、国民の判断材料となる吉田調書を公開することなく、
 原発を再稼働しようとしていた。】



【ジャーナリストの青木理氏
「慰安婦での朝日批判には歴史修正主義の立場からの論調も目立ち、異様な状況だ」
 服部孝章・立教大教授
「吉田証言が取り消されても、国際社会では日本は加害者だ。
 慰安婦問題がまるでなかったかのように主張するのは間違っている」】

    西日本新聞記事から 写メ。


朝日が「吉田調書」記事取り消し 社長が引責辞任示唆
 西日本新聞 − 2014年09月11日 23時45分


朝日、抗議対象におわびの意思 記事取り消し受け
 西日本新聞 − 2014年09月13日 10時29分
 

 記事を批判する報道をしたなどとして抗議していたジャーナリストやメディアにおわびの意思を伝えた。13日付朝刊で明らかにした。
 伝えた相手はジャーナリストの門田隆将氏と週刊ポスト(小学館)、写真週刊誌「FLASH」(光文社)、産経新聞社。 



朝日新聞、一部黒塗りで掲載へ 週刊新潮の広告
 西日本新聞 − 2014年09月03日 22時00分 ちょっと古い記事ですが

   メディアが自ら『黒塗り』するなんて、当に「自殺行為」!

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   朝日誤報問題 使命の重さ「他山の石」に
 西日本新聞 2014年9月13日付け【社説】
 

 報道機関の使命とは何か。そして、その責任がいかに重いか。本紙もメディアの一員として今回の事態をしっかりと受け止めたい。

 朝日新聞が過去の慰安婦問題の記事に続いて、東京電力福島第1原発事故をめぐる吉田昌郎元所長の聴取結果書(吉田調書)に関する記事を取り消し、社長自らが謝罪の記者会見を開いて進退に言及する事態へと追い込まれた。

 誤報があれば、それを素直に認めて速やかに訂正し、読者や関係者におわびする。その当然の作業が後手後手に回り、むしろ謙虚さを欠いた対応が朝日新聞への不信感を増幅させた印象は否めない。
二つの報道が結果として内外に与えた影響の大きさからみても、責任は重いと言わざるを得ない。
 同時に、朝日新聞が陥った一連の苦境から何を教訓として学び取るか。それは本紙を含めた報道機関全体に突き付けられた問題であると認識しなければならない。


 ▼メディアの自殺行為

 メディアは取材のアンテナを内外に張り巡らせ、国民の知る権利にこたえるべく、さまざまな情報を発掘、発信している。そこでは単なる情報の垂れ流しは許されない。記事は真実に裏打ちされたものでなければならない。
言うまでもなく、権力の監視を怠らず、疑問や過ちがあれば堂々と批判、追及することも重要な責務である。

 遅きに失したとの指摘は免れないが、朝日新聞が過去の韓国・済州島での“慰安婦狩り”証言を検証し、虚偽と結論付けたこと自体は真実の追求である。
「吉田調書」に関しては、東電社員らが所長命令に反して撤退したとの記事を取り消す結果となったものの、隠れた調書の存在を知らしめ、政府を公表へと動かした点で言えば、新聞の責務と合致する。

 問題は取材する側とされる側の立場が入れ替わったときである。今回でいえば、メディア自らが過ちを犯し、批判を浴びた場合にどう対処するか。
一連の対応の中で最も朝日新聞を窮地に追い込んだのは、同紙に過去の記事の取り消しと併せて「速やかな謝罪を」と謙虚な姿勢を促した池上彰氏のコラムの掲載を拒んだことである。
 言論機関が自らへの批判や注文に耳を貸さず、都合が悪いことは掲載しない−という姿勢であれば自殺行為に等しい。多様な言論を認め、尊重してこそ、表現の自由に立脚したジャーナリズムが成り立つのは自明のことである。
 朝日新聞はいったん拒んだコラムを最終的には掲載した。そのこと自体が結果として、問題の深刻さをあぶり出す形になった。


 ▼謙虚さがあってこそ

 報道機関は当然ながら万能ではない。細心の注意を払っていても取材に甘さが生じるなどして事実関係を誤ることがある。情報の価値判断を誤り、独善的な報道に陥ることもある。本紙も例外ではない。もちろん、万能でないことは誤報の言い訳にはならない。
 しかし、その分謙虚でなくてはならない。事実関係の確認を繰り返す地道な作業がいかに大切か、そして報道が社会に与える影響がいかに大きいか。ここをわきまえねばならないと痛感する。

 本紙は九州を基盤とするブロック紙であり、地域に根差した紙面づくりを進めている。テーマによっては通信社に依拠した報道にならざるを得ない部分もある。
 それでも、報道機関に求められる基本姿勢に変わりはない。その意味で今回の問題を座視することなく、「他山の石」としたい。

 一部の新聞や週刊誌などでは、朝日新聞への厳しい批判が繰り返されている。そこに行き過ぎはないか。言論機関が他の言論機関を封殺するかのような動きも、また自殺行為であろう。
今回問題となった記事がどれだけ日本の国益を損ねたのか。単なる誤報とは質が異なる、という点は問われるべきである。
ただ、メディア同士が相手を追い落とすことにエネルギーを費やすだけであれば、報道への信頼は得られないだろう。

 朝日新聞は今後、誤報の経緯やそれが内外にもたらした影響などを第三者組織に委ねて詳しく検証し、結果を速やかに公表するとしている。その約束をきちんと果たしてほしい。われわれも、その動きを冷静に受け止め、新聞の役割と責任を見つめ直さなければならない。報道機関全体の姿勢が問われていることを肝に銘じたい。

=2014/09/13付 西日本新聞朝刊= 
(文中、文字強調・適宜改行は引用者による)



朝日叩き、かすむ本質 政府の姿勢も検証不可欠
 西日本新聞 − 2014年09月13日 01時26分
 

 朝日新聞は12日付朝刊で、東京電力福島第1原子力発電所の吉田昌郎元所長(昨年7月死去)が政府に事故当時の状況を説明した「聴取結果書(吉田調書)」に関する記事を取り消した経緯を掲載。
 先に撤回した慰安婦報道についても、11日の木村伊量(ただかず)社長の記者会見でのやりとりを載せ、あらためて説明した。だが、朝日の説明にはなお疑問が残る。一方で、報道が朝日批判に集中するあまり、原発、慰安婦をめぐる本質的な問題が置き去りにされる恐れがある。



 ■吉田調書

 朝日は、政府が公開する前に吉田調書を独自に入手。5月20日付朝刊で「所員の9割が吉田氏の待機命令に違反し、福島第2原発に撤退した」と報じた。
 記事はその根拠として「本当は私、2F(第2原発)に行けと言っていないんですよ」との発言を引用。だが、調書にはこの発言に続き「よく考えれば2Fに行った方がはるかに正しいと思ったわけです」などの発言がある。朝日はこれらの発言をネットに載せたが、紙面には出さなかった。

 朝日側は11日の会見で「所長の発言の評価を誤った。事後的な感想ということで(紙面から)割愛した」と説明した。だが、この部分を削除するのは理解に苦しむ。「命令違反」という記事の骨格と矛盾する発言を意図的に削除した疑いは消えない。

 一方で、吉田調書などに基づく政府の事故調査委員会報告書が出された2012年7月当時から、原発の専門家は「吉田調書などを公開し、事故検証や新たな原発の規制に生かすべきだ」と指摘していた。

 報告書には、吉田調書で明らかになった「われわれのイメージは東日本壊滅ですよ」「腹を切ろうと思っていた」といった吉田氏の生々しい言葉はなく、原発事故の真の過酷さは伝わらない。

 政府が2年以上公開しなかった吉田調書は、朝日報道がなければ永久に国民の目に届かなかった可能性がある。

 政府は、国民の判断材料となる吉田調書を公開することなく、原発を再稼働しようとしていた。


 NPO法人原子力資料情報室の伴英幸共同代表は「本来は政府が自発的に調書を公開すべきだった。政府の姿勢も問われるべきだ」と指摘する。


 ■慰安婦

 慰安婦問題についても、朝日の説明は十分とは言えない。特に、慰安婦だったと初めて証言した金学順さんが、日本の芸妓(げいぎ)に当たる「妓生(キーセン)」学校に通い、軍関係者ではなく養父から連れていかれていたことを、朝日は1991年8月の初報から一切触れていない。朝日側は「キーセンが慰安婦だとは思っていない。ねじ曲げはない」とするが、他社はこの事実を書いている。「強制連行」にそぐわないため、意図的に触れなかったのではないか、との疑いが残る。

 一方、韓国・済州島で女性を強制連行したとする吉田清治氏(故人)の証言を朝日が虚偽としたことで、この誤報が「慰安婦イコール性奴隷」のイメージを国際社会に植え付けたとする批判も多い。

 しかし、日本の慰安婦を「軍性奴隷」と断じた96年の国連人権委員会のクマラスワミ報告で、吉田証言を引用した記述は37ページ中わずか5行(英語版)で、根拠の柱は元慰安婦6人の証言だ。

 人狩りのような強制連行と、軍と契約を結んだ業者にだまされ、意に反して慰安婦を続けさせられた「強制性」の違いは何か。「強制連行はない」と日本が主張することを、国際社会はどう受け止めるか。


 ジャーナリストの青木理氏は「慰安婦での朝日批判には歴史修正主義の立場からの論調も目立ち、異様な状況だ」と指摘。
 服部孝章・立教大教授(メディア法)も「吉田証言が取り消されても、国際社会では日本は加害者だ。慰安婦問題がまるでなかったかのように主張するのは間違っている」と強調する。

=2014/09/13付 西日本新聞朝刊=  
(文中、文字強調・適宜改行は引用者による)




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