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原発再稼働問題 三つの社説 (河北新報 と 東京新聞 vs 読売)

2013年1月31日(木)

 大飯原発以外の停止している原発の再稼働可能性について、

各紙が社説で『ひと言』述べている。

「読売新聞」は、社論としては、やはり再稼働推進の旗振り役である。

【電力不足への不安感が経済再生の足を引っ張らないよう、首相が原発再稼働の必要性を丁寧に説明すべきだったのではないか。】
 (読売新聞 1月29日付け「社説」より)


 一方で 「東京新聞」は、慎重姿勢を続けている。

【政権交代すれば、前政権の政策を見直すのは当然だとしても、過酷事故を起こせば人々の生活を脅かし、故郷を奪うことになる原発はなくすことが、多くの国民が抱く切実な思いだろう。】
 (東京新聞 1月31日付け「社説」より)


 「読売新聞」・「東京新聞」は、安倍総理の所信表明演説とこれを受けた

代表質問に関して書かれた社説である。

 
 また「河北新報」は、規制委員会の「新基準」と、その取扱い方について

【規制委は新基準をことし7月から実行に移す方針だが、対策によっては猶予期間を設け、再稼働を容認するケースもあり得るという。
 そうなると何のための新基準か、分からなくなってしまう。規制委は原子力技術を審査する唯一の「番人」なのに、その役割を早々と自ら放棄してしまうようなものだ。】
 (河北新報 1月30日付け「社説」より)


   と述べている。

 「河北新報」社説は、その前段で、

【新基準さえ満たせば再稼働が実現するわけではない。安易な再稼働は将来に禍根を残すことになりかねない。】

   と、釘を刺した上で、続いて

【規制委が示したのは原発の新たな設計基準と、設計基準を超える過酷事故への対策。(中略)どうやって事故が起きないようにするかという肝心な点ははっきりしない。】 
   と疑問を呈し、最後に

【使用済み核燃料の処分方法に手を付けないまま再稼働に踏み出せば、問題を深刻化させるだけだ。再処理しても、高レベル放射性廃棄物の処分という難しい課題が残る。
 再処理しようがしまいが解決は容易ではないが、せめて使用済み核燃料をできるだけ増やさないことは必要だ。そうした問題点を置き去りにしたら、将来への負担を重くするだけだ。
 さらに原発事故のコストも判断材料にしなければならない。】

   と、誰も方策を見つけていない重要課題を提起している。

 この「河北新報」社説は、中々説得力のあるものであるが、

政府は、このような提案を聞く耳を持っていないようだ。

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【関連記事】

核のごみ英国も苦悩 最終処分場建設を否決
 東京新聞 2013年1月31日 夕刊


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原発の新安全基準/なし崩しの再稼働が心配だ
 河北新報・社説 − 2013年01月30日水曜日
 

 国の原子力規制委員会が原発の新たな安全基準(骨子)を示した。福島第1原発事故の反省から、炉心溶融(メルトダウン)に至る過酷事故への対応や最大規模の「基準津波」を設定し、浸水対策を求めたのが特徴だ。
 安全性を高めることはもちろん大切だが、新基準さえ満たせば再稼働が実現するわけではない。安易な再稼働は将来に禍根を残すことになりかねない。原子力が抱えるさまざまな問題を真剣に議論することこそが「基準」となるべきだ。
 規制委が示したのは原発の新たな設計基準と、設計基準を超える過酷事故への対策。水素ガスなどを外部に放出する「ベント」や、メルトダウンした核燃料の冷却などを求めている。
 原発事故で明らかになった対策の不備を、あらかじめ解決しておくという発想だ。
 いわば「対症療法」を決めたわけだが、どうやって事故が起きないようにするかという肝心な点ははっきりしない。
 地震や津波はもちろん航空機墜落による衝撃を受けても、メルトダウンなどが起きないような対策を求めるという。
 そこまで追求する意欲はいいとしても、実現可能性には疑問符が付く。結局は中途半端に終わってしまうのではないか。
 規制委は新基準をことし7月から実行に移す方針だが、対策によっては猶予期間を設け、再稼働を容認するケースもあり得るという。
 そうなると何のための新基準か、分からなくなってしまう。規制委は原子力技術を審査する唯一の「番人」なのに、その役割を早々と自ら放棄してしまうようなものだ。
 ただ、実際に再稼働させるかどうかはもはや、規制委の技術的な判断だけでは済まない。
 使用済み核燃料の処分方法に手を付けないまま再稼働に踏み出せば、問題を深刻化させるだけだ。再処理しても、高レベル放射性廃棄物の処分という難しい課題が残る。
 再処理しようがしまいが解決は容易ではないが、せめて使用済み核燃料をできるだけ増やさないことは必要だ。そうした問題点を置き去りにしたら、将来への負担を重くするだけだ。
 さらに原発事故のコストも判断材料にしなければならない。
 福島で起きたメルトダウンと放射性物質の大量放出によって、復旧には一体どれほどのコストがかかるのか。原発事故から2年近くたった今になっても、まだ先は見えないというのが実情だろう。
 再稼働を検討するのなら、中長期的な視野に立って別の選択肢を示すのが望ましい。たとえ事故が起きても、原発のような途方もないリスクをもたらさない新規電源なども考慮すべきだ。そのプランを示すのは規制委ではなく政治の役割になる。
 今後を見据えた議論が不足したままで、いたずらに原発へのブレーキを緩めれば元のもくあみになりかねない。後戻りは容易ではないだろう。その愚はぜひとも避けるべきだ。

  河北新報・社説 − 2013年01月30日水曜日




代表質問 「原発」の議論 深めたい
 東京新聞・社説 − 2013年1月31日(木)
 

 各党代表質問が衆院で始まった。経済再生は重要だが、安倍晋三首相が所信表明演説で触れなかった原発の存廃も避けて通れない論点だ。政府の姿勢をただし、議論を深めるのは国会の責任である。
 まず質問に立ったのは、民主党を新たに率いることになった海江田万里新代表である。昨年十二月の衆院選での惨敗を受け、「全党一丸となって党改革を断行し、信頼いただける国民政党に生まれ変わり、政権に再挑戦する覚悟だ」と決意表明した。
 民主党にとって信頼回復は厳しいが、党再生に力を尽くし、再び政権を争う政党になってほしい。
 海江田氏は原発の位置付けがあいまいな安倍内閣のエネルギー政策を「後退」だと指摘し、野田前内閣が定めた、二〇三〇年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入するとした「革新的エネルギー・環境戦略」を引き継ぐのか否かただした。
 これに対し、首相は、原発依存度の低減を目指すとしつつも、前内閣が定めた戦略は「具体的な根拠を伴わない」として「ゼロベースで見直し、安定供給、コスト軽減の観点も含め、責任あるエネルギー政策を構築する」と答えた。
 政権交代すれば、前政権の政策を見直すのは当然だとしても、過酷事故を起こせば人々の生活を脅かし、故郷を奪うことになる原発はなくすことが、多くの国民が抱く切実な思いだろう。
 自民党は衆院選で原発稼働を堂々と掲げて政権復帰したわけでもない。政権公約どおり、再生可能エネルギー導入と省エネを進め、原子力に依存しない経済・社会の実現に努めるのが責務である。
 残念だったのは、日本維新の会の平沼赳夫国会議員団代表の質問が、時間切れで原発問題にまで踏み込めなかったことだ。
 草稿では「日本維新の会としては脱原発依存を掲げており」と明確にした上で、原発稼働は当面やむを得ないとの立場ながら、「中長期的かつ段階的に原発依存からフェードアウトし、次第に脱原発を達成することが望ましい」と訴えることになっていた。
 原発の存廃をめぐり、石原慎太郎、橋下徹両共同代表間に意見の隔たりがあるとされたが、平沼氏が代表として国会で党の立場を明らかにしようとした意味は重い。
 原発に依存しない経済・社会を実現するには与野党を超えた協力が必要だ。国民の生命と財産にかかわる重要政策で、党利党略などあってはならない。



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