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政治関連・社会問題などについて書いてゆきます!

大飯原発差止め判決を下した樋口英明・元裁判官講演会

2019年8月31日(土)

【大飯原発差止め判決を下した樋口英明・元裁判官講演会】に参加!

日 時:2019年08月31日(土)13:30開場 14:00開演 16:15終了

場 所: 福岡県弁護士会館大ホール(福岡市中央区六本松4-2-5)


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【主催者ごあいさつ】(御案内文書より:当日の御挨拶は内容が違いました。)
 樋口元裁判長が下した判決は、原発事故に直面した後なおも原子力政策を温存し再稼働に突き進もうとする国の政策や様々な圧力に屈することなく、まさに憲法の理念を実践するものでした(少し引用します)。

『原子力発電所の稼動は法的には電気を生み出すための一手段たる経済活動の自由(憲法22条1項)に属するものであって、憲法上は人格権の中核部分よりも劣位に置かれるべきものである』

『原子力発電技術の危険性の本質及びそのもたらす被害の大きさは、福島原発事故を通じて十分に明らかになったといえる。本件訴訟においては、本件原発において、かような事態を招く具体的危険性が万が一でもあるのかが判断の対象とされるべきであり、福島原発事故の後において、この判断を避けることは裁判所に課された最も重要な責務を放棄するに等しいものと考えられる』

『コストの問題に関連して国富の流出や喪失の議論があるが、たとえ本件原発の運転停止によって多額の貿易赤字が出るとしても、これを国富の流出や喪失というべきではなく、豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の喪失であると当裁判所は考えている』

(以上)



(会場の状況)

当初設営されていたテーブル付きに席は18席x9列の162席程
だったようですが、開場間も無く既にテーブル席は満杯。
後方に9列の椅子席が追加。 それも開会の15分前には満杯に。

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テーブル席の前に2列急遽追加する状況でした。

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更に、それでも足りず第2会場のスクリーンで映像で見ることに。
私は開場直前に到着しましたので、どうにか第1会場の最前列の席をGET!

以下、講演の概要を紹介します。
今日の講演用の6ページ建ての解り易い資料とは別に
【大飯原発3、4号機運転差止請求事件】判決要旨(15ページ建て)
も配付されました。


***************

原発の停止を求めた裁判官は大津地裁の裁判官と私を含めて2名のみ。

稼働の継続を認めた裁判官は17人くらい。

危険性とは?

子どもが自転車に乗って事故に遭う確率。
巨大隕石が地球を襲う確率。
火山の噴火。巨大地震。
オスプレイの墜落・不時着。

危険性は、被害の大きさと事故発生確率の相関である。

福島原発事故。
三陸沖130km離れた処で巨大地震が発生。
震度6強の地震が原発を襲い、その後巨大津波で全電力喪失して爆発。

マグニチュードの関連。
エネルギー量は、1段階上がるごとに32倍になる。
M7 と M9 ではエネルギーは千倍。
M9 は M5 の百万倍のエネルギーを持つ。


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1500ガル以上が震度7。
3000ガルでも5000ガルでも同じ震度7となっている。

【安全三原則】止める、冷やす、閉じ込める
原子炉を止める
冷やし続ける
放射性物質を閉じ込め続ける

原子力発電の原理。
タービンを回して発電すると云う方法は火力や水力と同じです。
火力発電との違いは燃料が違う。
火力発電は、地震などでボイラーが停止すれば発電も止まる。
原子炉は止めても冷やし続ける必要があるが、
自らの電源を喪失すれば冷やし続けられない。
福島原発事故では、鉄塔が倒れて火力発電所からの電源が失われた。
非常用発電機は地震で2割、津波で8割が使えなくなった。

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【4号機の奇跡】

福島原発4号機は発電はしていなかったが、使用済み核燃料が大量にあった。
使用済み核燃料も冷却水は4、5日で失われてメルトダウンを起こす。

稼働中の原子炉では、4、5時間でメルトダウンを起こす。

使用済み核燃料がメルトダウンすると、半径250kmを避難させなければならない。
東京圏全域が避難対象となる。五千万人避難。
何故かシラウドの水は使用済み核燃料プールに流れて助かった。

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【2号機の奇跡】

蒸気を抜くベントができなかった。
吉田所長は3月15日になると諦めちゃった。
彼の脳裏には『東日本壊滅』が横切ったと言う。
2号機は欠陥機であったことで蒸気が別の所から漏れて大爆発は回避できた。

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ウランを一挙に爆発させれば核兵器。
少しづつ爆発させれば原発。
核兵器は人間の意志でコントロールできるが
原発はコントロールできない。

私は三重県に住んでいるが新幹線も近鉄も利用する。
事故発生確率は、どちらが大きいか?
近鉄は時速100キロ、新幹線は300キロ。
新幹線の方が危険に見えるが、実際には事故発生確率は近鉄の方が高い。
何故なら近鉄には踏切があるから。
新幹線は危険性を除去するため踏切が無い。

そう云う意味では地震発生時に原発に避難する方が安全と言った
ビートたけしの発言は間違いでは無かった。
これは福島原発事故前の話。
実際には、原発は新幹線ほど安全な設計では無かった。

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阪神淡路大震災の際はガル測定器は少なく、神戸で最も被害が大きい地域から
遠く離れた所にしか無かった。 その測定器の表示は800ガル代だった。

その後、各地にガル測定器が設置され測定値が集積され始めた。

【表-1】

岩手宮城内陸地震 4022ガル
三井ホームの耐震基準 5115ガル

東日本大震災 2933ガル
住友林業の耐震基準 3406ガル

1000ガル以上の測定値 17回に及ぶ。

大飯原発の建設当時の耐震設計目標 405ガル
福島原発 270ガル
玄海原発 370ガル
柏崎刈羽 450ガル
大飯原発をはじめ何故か発表する度に耐震性数値が
耐震補強もしていないのに上がっている不可思議。

御用学者「大飯原発には405ガル以上の地震は来ません」と言った。
流石にまずいと思ったのかその後700ガルに修正した。
「この原発敷地に限っては震度6以上の地震は来ません」



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【地震予知の三重苦】
観察不可
実験不可
資料なし

データを集めて検証するのが科学なのに全く科学に基づかないで
「この原発敷地に限っては震度6以上の地震は来ません」
と言い切る『学者』が居る。

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2017年7月の北九州豪雨の際に気象庁は 注意喚起し
180ミリの豪雨を警報した。
しかし、実際には5倍以上の1,000ミリの豪雨だった。
気象庁は衛星で雲の状況も気圧の状況も全て解っている。
それでも大きく予測を間違える。
三重苦の地震で予測通りになるはずが無い。


強振動予測の技術はまだ確立されていない。1,000ガルや2000ガルは
頻繁に起こると云うのが現在の科学の到達点。

大陸移動説は、最初は馬鹿にされたが今は定説。

日本はプレートのせめぎ合いの場所にある。

伊方原発訴訟。
『高度の専門技術訴訟であり』
⇒ 足し算引き算で充分判断可能なものである。
実際の地震が2000ガルを越しているのに
原発の耐震性は400ガル。
微分も積分も不要。

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裁判所は原発の安全性を直接判断するものではない。
規制基準の合理性を判断。(過去の判例 調査程度の意味)
最新の科学技術水準による。(実際には最新の地震情報で判断していない。)

正当な判断ができない理由
1.最高裁を頂点とする極端な権威主義。
2.頑迷な先例主義
3.リアリティの欠如
4.科学者妄信主義(科学を信用するのでは無く御用学者を妄信)
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原発の安全性=基準地震動への信頼(できない)
1.基準地震動を超える地震は来ない
2.基準地震動以下の地震では壊れない
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道義的な問題。
ネルソンマンデラ
「裁判とは心の強さが試される戦いであり
道義を守る力と道義に背く力との
ぶつかり合いなのだ」
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今日私の話を聴いた方は若い人に語ってください!
【表ー1】 を見せてあげるだけでも驚くと思います。


以上、講演終了。 
10分休憩のあと、質疑応答

大飯原発差止め判決を下した樋口元裁判官講演会

第2部 質疑 15:30〜16:10

判決後、圧力や左遷が有ったか?
➡️ 圧力は感じなかった。 左遷とは思っていない。想定の範囲内。

若い頃はどう考えていたか? 定年前だったから出せた判決だった?
➡️ チェルノブイリの時に東大の科学者が「日本の原発は構造が違うから安全です」
と言っていたのを信用していた。
止める、冷やす、閉じ込めるの何れか1つが止まれば安全なんだと思っていた。

大飯原発裁判に関わる前は原発の危険性の認識は弱かった。
訴訟に携わる中で電力会社と原告側の話を聞いたが
蓋を開けてみたら、震度7が来たら安全かどうかでは無く
震度6ならどうかと言う話であった。
震度7が来たら危ないと言うことに争いは無かった。
若い頃に判決する立場でも考えは同じです。

今の司法状況で最高裁まで上告すべきかどうか?
➡️ 今の最高裁の状況を見た場合には上告すべきでは無いと思う。
最高裁は劣化している。
私は高裁で敗れたが、安全だと云う証明ができて練られた判決なら良いが
規制委員会が認めているから良いと云う判断だった。
今、裁判官から最高裁の裁判官になる流れは65歳くらいに最高裁裁判官になる。
その間に
好意的に見ると説得力がある人が裁判官になると思うが、
実際には忖度する人、裁判をやっていなかった人。事務局関係など事務方の人が最高裁の裁判官になる。
大病院の事務長が手術しますか?
最高裁は専門家では無い人が手術するようなもの。
全般的に言って上告すべきでは無い。
今後市民の声で変わる可能性が無いではないが。

使用済み核燃料のこと。
➡️ 原子炉の隣の高い所にあるプールに裸で入れてある。
格納容器に入れていない。

核のゴミの話。
将来の人々に押し付ける訳には行かない。
ゴミ理由に原発を止める事は法的構造上難しい。

今日の資料をチラシなどに使わせて頂いて良いでしょうか?
➡️ 嬉しいですね。大いに御活用ください。
尚、気象庁 地震データ で検索して御自身で確認してください。

学ぶ上で理性を育む力をつける方法は
➡️ 佐高信さんの発言は簡単明瞭。
専門バカとは、専門以外は何も知らないと思っていたが
専門バカとは、専門のことも知らない馬鹿だと解った。
地震学者の言っていることは滅茶苦茶!
1時間も考えれば理性と良識は生き返ります。

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閉会挨拶:原発なくそう!九州玄海訴訟原告団長 長谷川 照さん

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玄海原発訴訟の原告は既に1万人を超えました。
テロ対策も問題。間も無く問題が明らかになるだろう。
地裁判決や知事の拒否で原発を止められる事が解った。



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400部用意したレジュメが出払って大幅に不足したとのことでした。

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テーマ:「原発」は本当に必要なのか - ジャンル:政治・経済